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270鞍目 フレッシュな馬 [第8章 初級復帰・推進編]

 2006-04-03(Mon) 初級クラス19 通算270鞍目
■桜が盛りを迎えたのに、春の嵐が吹き荒れている。
ああ桜が散る。馬の気が散る。人も散る。
天気予報の風速風向にこれほど関心をよせるのも、乗馬を始めてからなのだ。
寒くてもいいから、強風だけは止んでほしいと思う。
■本日あなたのパートナーは、ジャンジャーン♪ 【ときめき】君!!
うわっ、3週間前に来たばっかり、競馬時代の名前がついたままの新馬君だ。
直接競馬場から来たわけでなく、ワンクッション置いて我がクラブに来たので、
障害飛越のトレーニングも受けていたらしく、練習馬としてのキャリアはあるらしい。
事実、私の前のレッスンで小学生の男の子が障害クラスで乗っていた。
「すぐ速くなっちゃうんだよ」とこっそり教えてくれる。
【ときめき】君、ゆっくり走ることを覚えようね。
■お館先生のマンツーマンレッスン。
きっと、この強風の中で【ときめき】に乗るのが私なので、お館先生がお目付役を買って出てくれたのだろうなと推察する。
お館先生なら、安心♡
「【めっきー】はまだ駆歩発進がしっかりでないこともあるので、
今日は速歩までのレッスンでいいですか?」と先生からエクスキューズ。
もちろん、それが何より。
■並足で歩くと、うわお! バネのような弾み方。
歩く、歩く。
これまで重い馬を如何に前に出すか苦労していたので、クイッと馬体を挟むとポンとでる軽快さに素直なフレッシュマンを感じる。
内方の脚を使えば(ふくらはぎを押しあてれば)、ちゃんと外に出て行く。
やっぱり、私の脚の使い方がまるっきり馬につたわってないことはないと確信する。
巻き乗りでは、外側に大きく膨らんでくれる。
「内側の拳が強過ぎるので肩から外に逃げているんですよ」
ああまた、内側を譲るのが足りないのだ。
「外方の手綱をしっかり持って!」
「馬の外側を巻き乗りのラインに乗せるように」
これまで内側に切れ込むことばかりだったので、本日初めて馬の外側のラインを意識する。
「外方の手綱と脚でしっかり押さえて」
ふむふむ、並足でここまで動いてくれる【めっきー】、君の若さに乾杯。
■「それじゃ、速歩軽速歩」と号令がかかる。
並足の歩度伸ばしと勘違いしたようだが、いったん理解するとホイサッと速歩がでる。
しかし、先のレッスンの小学生君がささやいたように、
速歩がピッチ走行になってあわただしい。
「馬のリズムに合わせて乗らない」
「もちぇさんが軽速歩のリズムを刻んで!」
「もっとゆったり、ゆっくり、もっていかれないで」
自分の背中の後ろを柔らかくして、ひと呼吸遅れて座るようにする。
するとふっと落ち着いた走りになる。
「そう、それでいいよ」とOKがでるが、ちょっと気を抜くとすぐピッチ走行にもどる。
特に風が吹いてものすごい風音。
金属がぶつかり合うようなカンカンカンという音も聞こえる。
【めっきー】より私の方がドキドキしてくる。
もしここで落ち着いた走りができなくて駆け出されたらイヤだなあ。
それを見透かしたように「はい、そこで巻き乗り」「中央線も右に」と頻繁に号令が出る。
そうだった、馬の集中を求めるため運動をこまめに変えていくのがルールだった。
隅角でも内方姿勢をとらせるようにと指示がでる。
「内側の鐙に乗って外方の脚で押さえて…」と言われた通りすると、
一瞬、駆歩発進の体勢。
ほお、こんなに軽い合図で出ようとするのか〜、感嘆する。
「外方を押さえただけでぴりっとするなら、もっと小さな合図でいいですからね」
「馬によってもその時のコンディションによっても、
扶助に対する感受性が変わってきますからね」
「馬とのやりとりの中で調整してみてください」
隅角で内方姿勢を取り、蹄跡ではまっすぐ(拳も脚も同じに使う)、そして
再び隅角では内方姿勢をとる。
忙しい中でも、ちゃんと脚に反応してくれる【めっきー】
ただ、ちょっと首をグリングリン振るのがやだなあ。
■強風と新馬プレッシャーでドキドキしかけている私を慮って、
「では、蹄跡とか気にしなくていいから
私が右と左と合図したら、その通りに運動して下さい」とジグザク運動に移る。
「中央線を右に入って」「そこで右」「はい左」「蹄跡出て右」と細かい運動。
馬をまっすぐに出来ないうちに次の号令(特に反対に曲がれ)が来ると、
オーバーランか並足に落ちる。
「いつでも新しい号令に対応できるように、曲がったら真直ぐにするんですよ」
「脚の踏み替えはもっとコンパクトに!」
脚の踏み替えだけで左右に曲げるのは、一輪車に乗ってスラロームするような感じ。
ちょっとジグザク過ぎて脚の推進が足りないのに手綱に頼りすぎてしまったらしく、
【めっきー】は首はものすごい勢いで振りまくる。ごめん。
でも一輪車乗り気分なので、首がグワングワン動いていても平気。
この予測できない細かい運動は、馬だけでなく私の気持ちも落ち着けてくれた。
首振り新馬君は怖いはずだけなんだけど、お館先生の指示に従っていれば安心。
■「今度はリズムを維持して回ることを目標にして」
同じリズムでスルスル曲がれるように、脚の推進忘れず、身体が前にのめらないよう
手綱が強過ぎないよう、コンパクトな脚の踏み替えを心がける。
「もちぇさん、右の肩を引いて」
「右手前になると手綱にぶら下がってバランスとろうとしてますよ」
「右の肩、引いて」「外(左)側の手綱も腰の方に引いて」
あれれ、右側に旋回するとリズムが遅くなったり、曲がりきれなかったりしている。
どうも右側上半身に問題あり。
グリコ先生にも、右の脇腹を伸ばすよう言われたばかりだった。
右を真直ぐに背筋で押し上げるように、肩を落とさないようにカーブを切ろうと
心を砕く。
■右に左に乗り回していると、なんだか人馬がお互いに打ち解けた気分。
「では、この馬場を2湾曲蛇乗り」と新たな図形に入る。
姿勢の入れ替えをしっかり意識するよう声がかかる。
「そこでは右内方姿勢のまま、はい一端まっすぐ、次の準備、左にのって左内方姿勢」と
ひとつひとつ声がかかるので、
部班のときのようにダラダラいい加減な入れ替えにならずに済む。
でも【めっきー】すごい勢いで首を降り続ける。
空を仰いでいるけれど、くいっくいっと手綱で合図した方がいいんだろうか?
それとも手綱をもっと緩めた方がいいのか? 短くしっかり持った方がいいのか?
悩んでしまう。
■「じゃあ、蹄跡を歩度を伸ばして軽速歩」と指令が下る。
「拳は鞍の前に置いておけばいいから」
【杏爺】との手綱のコンタクト練習でおなじみの運動である。
ふくらはぎをグイと使っただけで、素直に気持ちよく前に出る。
首振りもすっと収まって気持ちいい走り。
この安定した前に出て行く感じがたまりませんなあ。
隅角が甘くなったのでちょっと手綱を動かすと、途端に首振り再開。
「隅角での内方姿勢の要求はしなくていいですよ」
「もっと前に出して」
ピッチ走行ではない気持ちいい速歩なので、遠慮なく前に出てもらう。
逆手前でも同じく歩度を伸ばして走らせる。
最後に来て人馬とも満足のいく走りになった。
■「ああやって首を振るのは、脚の推進のないところに手綱の操作が来るので
馬が不快感を表しているんですよ」
「前に出てないのに手綱を右に左にと引っ張ると、
ハミがまん中で折れて尖った所が馬の上あごにあたるんです」
「上あごに当たるとかなり痛いから、ああやって逃れようとしてるんです」
「歩度を伸ばして拳を動かさずに走ると、馬が自然にハミを取りに行こうするでしょ」
「いつでもああやって脚で推進した所でちょっと手綱を動かせば、伝わるんです」
気持ちよく走った後に言われた言葉だったので、この違いが身にしみてわかった。
■【ときめき】君、ごめんね。
右左に動く度につらい思いさせたね。
そして我がクラブの練習馬達は、長い間の苦痛を耐えて首も振らず我慢してきたのだ。
【杏爺】のハミが合成樹脂の一本棒なのはよほどつらい思いがあったからなのだ。
【めっきー】には、教わることが多かった。
■やはり、推進あっての乗馬なのだ。
でも最初のドカドカ進むピッチ走法と最後の気持ちよい走りと何が違ってそうなるのか?
「タイミングなんです」
「馬の肢は振り子運動をしているから、丁度いいタイミングで合図してあげれば、
何の苦もなく力もいらず気持ちよく走れるんです」
「それを人があわてて振り子の途中でさえぎるような合図をしたり、
向こうに振れていった後になって合図したり」
結局、馬の振り子の動きをどれだけ感じ取れるかなのだ。
何かしなければと焦ったり、馬が怖いと緊張したりすればするほど馬が感じられなくなると
いうことなのだ。
【ときめき】は軽くてよく動く馬だが、それでも推進が足りないこともあるのだろうか?
「拍車をつけることも考えるべきなんでしょうが…」
「拍車をつけて、拍車を使わない練習をするには
無意識のうちに拍車が入って走り出されたり跳ねられたりは必至」
「その覚悟があればね、練習してもいいのですが」とお館先生に言われる。
「基本的にうちのクラブの馬達は拍車なしでも動いてくれるからねえ〜」
ん〜、新たな覚悟を求められる新学年。
馬場馬術をやるとしたら拍車は必須。
【ときめき】君に走られても跳ねられてもかまいませんという同意書にサインするには、
もう一晩考えさせてもらおう。
■いろいろあるけれど、【めっきー】の乗り心地は気持ち良かった。
「もちぇさんが乗ると口を壊すから」なんて言われないよう精進するので、
今後とも乗せていただけると嬉しい。
一緒に成長しよう【ときめき】君!


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271鞍目 脚で押して! [第8章 初級復帰・推進編]

 2006-04-06(Thr) 初級クラス20 通算271鞍目
■桜が満開で木立があわい緑に萌えている。
と、クラブの駐車場から見慣れない集団がやって来る。
「あっお馬さんがいる」という子連れでもなければ、
「ちょっと乗馬しているよ!見ていかない」という見学者でもない。
十数人の御高齢の方々。
「馬に乗っているのは調教師さんですか?」と質問される。
「いえいえ、馬に乗る練習をさせてもらっているお客さんです」と応えると
「へえ〜お客さん?」
「みんなスタイルよくてかっこいいから調教師だと思いましたわ」
「何かパフォーマンスやって下さいよ」との声も聞こえる。
なんだか観光地巡りのお年寄りツアーグループのような雰囲気。
実は、句会の皆さんがこのクラブに俳句の取材に来たのだそうだ。
昼食までの2時間、厩舎馬場周辺を自由に散策して一句ひねるらしい。
『桜肉 生きてる時は大きいな』なんて詠むとは思えないが、
落馬したらそれこそ格好の題材になりそう。またまた緊張の種が…
■本日のパートナーは【ベルベットシート】
お館先生で3騎部班。相方は【青雲】と【霧丸】
■3騎の最後につくが、【ベル】は一歩が大きいようで【霧丸】にすぐ追いついてしまう。
気持ちよく前に出すのではなくて、歩度を詰めるか大回りするのが本日の課題。
【霧丸】の騎乗者は長鞭を右に持っているので、
左手前で大回りするたび、鞭の先が気になってしまう。
今日の【ベル】は内方で押すと簡単に外に出てくれるだけに、
鞭の先さえひらひらしてなければ、もっと隅角を深く/輪乗りの外に出て行けるのに。
一端止めて距離をあけてから速歩で再発進をすると【ベル】がご機嫌斜めになる。
歩度を詰めるのはさらに難しい。
「もっと後ろ!」
「止めるにしても歩度を詰めるにしても脚!」と声がかかる。
【ベル】を手綱だけで振り回さないのが今月の目標だけに、
軽速歩のリズムをひと呼吸遅らせたり、バランスバックしたり、
〈脚〜!使った分だけ〉手綱と心血をそそぐ。 
よっしゃあとうまくいくときもあれば、追突しそうな時もある。
まだまだコントロールがうまくいかないので、
他の馬との距離やスピードを勘案して【ベル】を丁度いい位置にもってくるなんてできない。
■レッスンでのエクセサイズは、長蹄跡を中央線で入って途中から斜め横足。
内心いかに【霧丸】との距離をあけるかにいっぱい一杯なので、
中央線をまっすぐに入れないことがたびたび。
どうにか馬体をまっすぐにすると、すぐに斜め横足。
姿勢を整えるのに忙しい。
「まっすぐに座って」「左の鐙を踏んで左脚!」
「上半身はまっすぐですよ」
「外側の脚を少しだけ引いて支えてあげて」
斜め横足って、レッスン課題としては初挑戦。
中級レベルの【青雲】はきれいに進むけれど、【ベル】と私は見よう見まね。
ちょろっと斜め横足、後は斜めに直進といった出来映え。
お館先生もわかっているようで、細かいことはおっしゃらない。
「輪乗りで内側に入って来たのを外に押し出したり、
直進する所をよれたのを直すにもこの斜対扶助を使うんです」
「初心者のときは、馬の方向を変えるのに手綱を使いましたけれど
もう皆さんは(開き手綱など)手綱は使わない」
「脚で押し出して外側で受けるやり方をして行きましょう」
「馬の顔を内側に向けるなどには、手綱をつかいますけれど…」
うわあ、初級クラスの次なる課題だ。
手綱のコンタクト、内方姿勢、斜対扶助と次々に課題が増える。
お馬さまのご機嫌のいい時には出来るけれど、ダメなときは玉砕という疾風怒濤の中で、
100鞍近い時間をかけて自分の中にしみ込まさなければなるまい。
■次の運動は、輪乗りの開閉。
輪乗りを閉じるときは、「馬の頭から突っ込むようにしていいから」
開くときは、「内側に乗って脚で押して!外側の手綱を楽にして」
ここでも斜対扶助が活躍。
私は先の2頭についていくのが精一杯。(駆歩の輪乗りでなくてよかった)
■やがて、大きく輪乗りをしながら歩度の詰め伸ばし。
ああ、また【ベル】が渋滞にはまってしまってリズムが崩れる。
ここで駆歩だが、お約束のように内側に切れ込む & 半周で速歩落ち & 中央で見学になる。
速歩では新たな課題に挑戦できるのに、駆歩ではいまだにドツボに嵌ったまま。
どうやったら抜け出せるのだろう。
何が悪いのか(悪い所ばかりなのだろうが…) 
■今日のお館先生のレッスンは、上手な相方にあわせていたので
私は雰囲気を味わって今後に備えるといった感じになった。
ただ、手綱ではなく脚を使えというのはまさに私の課題。
特に内側に切れ込む癖のある【ベル】を外に連れ出すには、
内側を向かせて内方の脚で押すしかない。
■「もちぇさんは運動の移行や方向を変える時に腰が浮いてしまって
馬に合図が伝わらなくなっているんですよ」
「あと何かっていうと腰より頭が前に出ちゃっている」
「腰から!です」
はい!
出来るようになるまで何百回でも何千回でも注意してもらおう。
■4%先生が手綱なら、お館先生は腰を強調する。
いろいろな方面か見てもらえるので、とても勉強になる。
とは言っても、自分の中で統合して身体の動きとして発現するまでには
同じことを言われながら100鞍200鞍を重ねていくしか方法がない。
気の遠くなるような話である。


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